かみさま、おねがい

ハイキュー!! 及川徹 小説
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「もう、バレーボールは出来ません。」

たったこれだけの短い文に、世界を奪われた気がしたんだ
たったこれだけの短い文で、白黒の世界になった気がしたんだ





ガラリ、と鳴りながら扉が開いた

「及川、いる…?」
随分と聞き慣れた声が聞こえた。少し震えている声だ
コツ、コツ、とローファーが小さく鳴った

「なんだ、きみか」
自分その声は、酷く低く冷たく感じた
彼女も、その声に怯えたのか、ほんの一瞬、肩がぴくりと上下した
失礼します、と個室なのに控えめに俺の方へ近付いて、ベッドに腰掛けた

「なに女々しい態度してるのさ。いつもの煩さどこ行ったの?」
嫌味たらしく言えばうっさい!とちょっとだけムキになって返してきた
そして、会話とも言えないそれも途切れ、3分ほど沈黙が流れた

「……ねぇ、バレー、どうなるの」
上目遣いをしながら恐る恐る訪ねてきた。やっぱり気になるんだよね
「バレーはね、…もう、できないんだってさ」
喉の奥に詰まったそれを吐き出せば、胸がじわりと痛んだ
きっと今彼女は、驚いて、目を見開いているんだろう
「負担掛け過ぎて、炎症?が悪化して、もう相当酷いって」
きっと今彼女は、悲しくて、涙が零れ落ちそうなんだろう
「ドクターストップかかっちゃった。これ以上はダメだって」
じわじわと蝕む様に痛む胸に、更にぐさりと何かが刺さった気がした

ぽたり、と雫が落ちた。彼女は泣いていた
「え、ちょっと泣かないでよ!俺大丈夫だから!」
「ほら、俺イケメンだし、人一倍努力もできるし、超良い子だし」

「バレー一つできなくなったってどうって事ないよ!」
まるで星マークでも付きそうな口調。彼女は更に涙を流した

「…んで。……じゃあ、なんでっあんたは泣いてるのよ」
彼女のその言葉で、下唇をぐっ、と噛んだ。鼻をずずっ、っと啜った
視界がぼやけて、手の甲が濡れて、シーツも濡れた
喉元が、内側からぎゅっと締めつけられるように苦しくなった
「ごめん、今日は、もう……、」







「んでっ!!!お"れ"なの"っっ!!!なん"で!!!ねえ"っっ!!」


神様、酷いよ。俺は声を枯らして叫んで願っているというのに


「たすけてよ…っ」


神様。あんたには届かなかいのですね





――――――――――
及川さんのサポーターなんで片方白いんかなって思って
二次創作とかでありそうですね、ある気がする

ふうせんかづら


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